ディクテーションとは何ですか?効果的なやり方とおすすめの教材を知りたいです。
このような疑問にお答えします。
✅本記事の内容
- ディクテーションのやり方
- ディクテーションの教材
- ディクテーションの効果
- ディクテーションの注意点
ディクテーションは、英語の細かい部分の聞き取りに効果的な英語勉強法で、リスニングのレベルアップと、スピーキングの改善にもつながるトレーニング技法です。
今回は、そんなディクテーションの正しいやり方と効果、注意点などを詳しく解説していきます。英語習得を目指す方は是非参考にしてみてください。
ディクテーションとは?
ディクテーションとは英語音声のみを流し、聞き取れた英語を一語一句書き取っていく学習法です。
ディクテーションによって、聞き取れていない単語が理解できるので、語彙も増え、英語への理解が深まります。
また、リスニング能力の大幅なレベルアップが期待でき、「なんとなく理解できた」英語の内容が「はっきり理解できる」ようになります。
ディクテーションの効果的なやり方
ではまず、ディクテーションの基本的なやり方について解説していきます。
ディクテーションのやり方は以下の通りです。
✅ディクテーションのやり方
- 読み上げられた英語を書き取る
- 3~5回ほど繰り返す
- 答え合わせ。聞き取れなかった単語を理解する
- 聞き取れなかった単語を声に出して何度も読む
- 数日後に再度復習する
ディクテーションは聞き取れていても、書くスピードが間に合わないことがよくあります。そのときは、以下のようなやり方でディクテーションを実践してみましょう。
✅最短でディクテーションをするやり方
- 1回目は大きめのキーワードを中心に書き取り
- 2回目は名詞・動詞を中心に書き取り
- 3回目は前置詞などの短い単語を意識して完成
上記、ディクテーションをするやり方は、最初に文章の大枠を理解してから細かい単語を聞き取っていきます。文章は丁寧に書く必要はありません。単語の頭の部分だけでもOKです。
必要なら聞き終わってから書き足すつもりで取り組んでください。
ディクテーションのポイント
ディクテーションで大事なことは、「完璧な答えを出すこと」ではなく、「聞き取れなかった音」を見つけ出し、「次回、聞き取れる」ように学習・復習することです。
自分のできない部分を理解し、集中的に勉強することで、英会話の能力を短期間で何倍にも跳ね上げます。なので、聞き取れなかった後を大切にディクテーションに取り組んでください。
また、声に出して何度も読むときは「シャドーイング」も活用すると効果絶大です。シャドーイングの効果的なやり方は、以下の記事をご覧ください。
ディクテーションにおすすめの教材
ディクテーションは、スクリプトさえあれば何でも教材になります。初心者はまず、好きな動画や音楽から始めてみてください。
英語初心者は洋楽で実践
英語初心者の方は、自分の好きな洋楽からディクテーションを始めてみましょう。自分の好きな洋楽なら何度も聞くのが苦にならないはず。好きな歌を英語で歌えるようにもなります。
サビの部分だけでももちろんOK。好きなフレーズから始めましょう。おすすめはビートルズやカーペンターズの楽曲。初心者でも理解しやすい表現が使われています。
海外ドラマや映画
英会話のための英語学習なら、海外ドラマや映画でのディクテーションがおすすめ。ネイティブのリアルな会話から、正しい発音や表現方法、実用的な英語フレーズを学べる実用的な英語学習教材です。
英語初心者でも楽しく英会話を勉強でき、ジャンルを選べば日常会話からビジネス英語まで幅広く学べます。
おすすめの海外ドラマは90年代の大ヒットドラマ「フレンズ」です。マンハッタンを舞台に6人の男女の友情、恋愛、家族をコミカルに描いた作品で、多くの留学生が英語学習に活用している定番のドラマです。
フレンズは動画配信サービスの「Hulu」で全話視聴できます。詳細は以下サイトからチェックしてみてください。
TOEICの過去問でディクテーション
TOEICの試験対策、リスニング強化を目指すならTOEICの過去問が最適です。おすすめは以下の書籍。
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ディクテーションで得られる5つの効果
ディクテーションの基本は30秒~1分ほどの英語音声を何度も流し、できるだけ細かく単語を書き出します。一見、単純な勉強法ですがリスニングに大きな効果を発揮します。
ここからは、ディクテーションがもたらす効果について詳しく見ていきましょう。
理解できなかった音が具体的な文字へと変換される
ディクテーションによって、今まで雑音にしか聞こえていなかった音声が具体的な英語へと変換されます。一度変換された英語は、それ以降も脳が”英語”として認識するので、聞き取れる確率も高くなります。
よく「聞き流すだけで英語が学べる~」と宣伝している教材がありますが、まだ文字として認識できていないのに英語が理解できるがどうかは怪しいです。
細かい発音の違いが理解できる
ディクテーションをすることで、今まで理解できていた単語の発音の間違い・細かな違いが理解できるようになります。
例えば、workとwalk。「ウォーク?」「ワーク?」どちらなの?と、日本人が発音を間違いやすい単語です。
英語の独特なリズムが理解できる
英語は話者の意図や文脈によって、「強・弱」「速・遅」とリズムを変化させて話します。いわゆる「抑揚」といわれるものです。
例えば、「They`re talking about how this is going to work」という文章があったとき、
「They`re talking about how this is going to work」
というように主張したい単語は強めのアクセントをつけ、リズムをつけて話すことで格段に相手は聞き取りやすくなります。
リエゾン(リンキング)が理解できる
英語ネイティブはリエゾン(リンキング)を使って話しています。
リエゾン(リンキング)とは、2つの単語がつながって一つの音となる「音声変化」のこと。日本語では「連結」と呼ばれたりします。
例えば ‘‘Nice to meet you‘‘は「ナイストゥー ミート ユー」ではなく「ナイストゥー ミーチュー」と発音します。これは‘‘meet you‘‘が‘‘meetyou‘‘と連結して発音しているということです。
そのほか、以下のような例があります。リンキングが起こる傾向は、「2語目の頭が母音」の時が多いです。
- ‘‘keep in touch‘‘「キー ピン タッチ」
- ‘‘far away‘‘「ファラウェイ」
- ‘‘kind of‘‘「カインダブ」
- ‘‘How are you‘‘「ハウ ワー ユー」
- ‘‘thank you‘‘「サンキュー(センキュー)」
推測する能力が鍛えられる
ディクテーションをすることで、「推測する能力」が鍛えられ、適切に”推測”できれば、わからない単語が出てきても会話が成り立ちます。
「They ○○ talking ○○ how ○○ going ○○ work.」
例えば、適切にディクテーションを行うと、上記のような穴埋め問題のような文章が出来上がり、その空欄を具体的に推測しながらディクテーションを何度も繰り返していきます。
ディクテーションの注意点
ディクテーションの注意点は、「真面目にやりすぎない」ということです。
聞き取れるまで何度も根気よくディクテーションをすることも大事ですが、わからないと思ったら潔くあきらめて答えを読みましょう。大切なのは「わからなかった」ことの自己分析です。
そして、ディクテーションには、「時間がかかる」というデメリットがあります。
英会話を習得するなら数をこなすことがとっても大事。教材となる英文は無数にあるので、どんどん数をこなして英語に慣れていきましょう。
【ディクテーションのやり方と効果】まとめ
今回は、ディクテーションのやり方と効果について解説してきました。
そのほか、相手のセリフを即座に復唱していくという「シャドーイング」という勉強方法があり、こちらも英会話習得には欠かせないトレーニング技法です。
また、ディクテーションやシャドーイングで英会話に対する自信がついてきたら、オンライン英会話などで実際に英語を使ってみましょう。講師の先生が発音や文法を指導してくれて、さらなるレベルアップが見込めます。
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