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【オーストラリア移住は不可能?】費用と仕事・デメリットを体験談で解説

留学

南半球に位置するオーストラリアは海外移住先として人気で、英誌「エコノミスト」で毎年発表される「世界で最も住みやすい都市ランキング」では、毎年上位にランクインしています。

海外留学生やワーキングホリデービザでの滞在者を多く受け入れている国でもあり、実際に生活してみてオーストラリアに魅力を感じ、そこから移住を考える方も多いです。

ですが現在、オーストラリアは増え続ける移民に対して永住ビザの発行条件を厳しく制限している上に、ビザ取得費用は年々高額になり、ひと昔前よりも移住のハードルが高くなっています。

今回は、そんなオーストラリアへ移住をするための費用とお仕事、メリットとデメリットについてオーストラリアで7年間を過ごした筆者の体験談を交えながら解説していきます。

これからオーストラリアに移住を考えている方は、是非参考にしてみてください。
※本ページの情報は2020年1月時点のものです。

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オーストラリア移住に繋がるビザ

まず最初に、オーストラリア移住に繋がるビザについてご紹介します。

  • 学生ビザ
  • ワーキングホリデービザ

オーストラリアへ移住を目指す方は、学生ビザかワーキングホリデービザを最初に取得します。

ワーホリビザは”オーストラリアで自由に過ごせるビザ”で、学校に行っても働いても、何もしなくても”1年間滞在すること”ができます。

条件は「日本国籍を有する18歳から30歳までの人」です。30代で駆け込みでワーホリに行く方も多いです。

オーストラリア移住に必要なビザの条件

オーストラリアに上記ビザで入国した後は、以下のビザへ変更することで長期移住が可能になります。

  • ビジネスビザ(就労ビザ)
  • 永住ビザ

ビジネスビザ取得には、オーストラリア企業からのサポートが必要で、取得すれば4年間はオーストラリアに滞在することができます。

その後、ビジネスビザ取得から2年を経過すると「永住ビザ」を申請する権利を得ます。永住ビザの申請が受理されるとオーストラリアへの長期移住が可能になります。(4年ごとの更新、滞在日数など諸々条件あり)

そのほか、政府が指定した「地方(田舎)エリア」で”指定されたお仕事”を2年間就業することで「永住ビザ」を取得することもできます。

オーストラリア移住に繋がるお仕事

オーストラリア移住に繋がるお仕事はさまざまありますが、特に難易度が低く、経験がなくても就労できるお仕事は以下です。

  • 飲食業
  • 清掃業
  • 運送業
  • 工場
  • マッサージ系

これらは英語が話せなくても働ける場合が多いお仕事で、採用のハードルが低いので競争率はとても高いです。特に工場はローカルにも人気で、現地の就職エージェントに登録して順番待ちをする必要があります。

日本からワーホリビザや学生ビザでお越しの方は、限られた期間しか働けないので、「日本食レストラン」で働く傾向にあります。職場には日本人が多く、日本語が使えるので一番採用されやすいです。

そして、ビジネスビザへのサポートをしてくれる確率が高いのもこの「飲食業」です。スキルを持つ日本人をサポートして長期で働ける「正社員」として採用する傾向があります。

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オーストラリアの最低賃金

ここでオーストラリアの最低賃金についても簡単に解説しておきます。

オーストラリアの国が定める最低賃金はAUD21.38/時間。AUD=90円で計算すると1,924.2円です。(2022年7月現在)なお、最低賃金は毎年見直されており 通常は7月1日に引き上げられます。

厳密にいうと企業側は$21.38にTaxや年金を支払っているので、最終的に受け取る額面はこれよりも多くなります。

もちろん、これは最低時給であり、お店によって時給は変わります。また、「Casual work」と「Parttime work」の雇用形態によっても違いがあります。これは企業側との契約時に確認してください。

さらに、土曜日曜祝日は通常時給の1.5倍~2倍を義務付けているオーストラリアの州もあります。(時給の法制度は各州によって違います)

マイスター
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日本企業よりローカル(地元企業)の方が高時給です。

オーストラリア各州の賃金の違い

オーストラリアの最低賃金は上記の通りですが、メルボルンやシドニーでは最低賃金以下の時給で雇われるケースが多いです。その場合、”お給料を現金で支払う”などして法律に抵触するかしないかのグレーな営業をしています。

一方、クイーンズランド州にあるブリスベンやゴールドコーストは、法に則ってお給料を支払ってくれる企業、お店が多い傾向にあります。

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【オーストラリア移住】仕事に必要な資格

オーストラリア移住に必要なビジネスビザを取得するには、まず「IELTSスコア6.0以上」になります。

「IELTS」とは、オーストラリア政府が認める英語レベルテストで、日本のTOEICのようなものです。IELTSスコア6.0はTOEIC740~820点、英検準1級に相当します。

マイスター
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ワーホリビザからビジネスビザ取得をする方の多くは、ここで挫折していきます。

そのほか飲食業の場合は、オーストラリアの調理師免許が必要で調理師学校に通わなくてはいけません。

最低でもCetificate3の資格が必要で、Certificate4、そしてDiplomaとランクは上がっていきます。通う期間はおよそ1.5年~3年が目安です(ランクによって変わります)

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オーストラリア移住|高額なビザ申請費用

さまざまな苦労を経てたどり着いたビジネスビザ・永住ビザ申請も、そこから高額なビザ申請費用がかかることも覚えておかなくてはいけません。

ビジネスビザ・永住ビザ申請費用

オーストラリアでのビジネスビザ申請にはおよそ50万円がかかります。これには「政府申請費+代理人費用」の合計で、自分で申請した場合はもう少し安くなります。

マイスター
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オーストラリア政府はこれらの費用を「会社が負担すべき」と銘打っていますが、ほとんどの場合で自己負担です。

永住ビザ申請にはおよそ100万円(政府申請費+代理人費用)が必要です。

もしも、この申請を却下されたとしても、申請費用が返金されることはありません。却下された場合、”異議申し立て”をすることができますが、さらに10万〜20万の追加費用が必要になります。

結婚・パートナービザ申請費用

オーストラリア移住の最もシンプルな方法に、「オーストラリア人(永住権保持者)との結婚・事実婚」によって永住ビザを取得する方法があります。

マイスター
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1番自然な流れでオーストラリアに移住できます。

これは、パートナービザと呼ばれ、申請費用は約70万円ほどかかります。

※ここまで紹介した申請費用は大まかな計算であり、金額は年々値上がりしています。(2020年現在)

なお、国ごとの移住に繋がるビザや仕事、資格、必要資金などは『留学エージェント』を利用して最新情報をチェックしましょう。

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移住に必要な永住ビザ取得のメリット・デメリット

ここまで、オーストラリア移住に必要な条件について解説してきました。ここからは、オーストラリア移住&永住ビザ取得のメリットとデメリットについてご紹介します。

オーストラリア永住ビザ取得のメリット

オーストラリア永住ビザ取得のメリット

  • オーストラリアに無条件で滞在できる
  • オーストラリアの健康保険に加入できる
  • 個人事業を立ち上げることができる

まず、永住ビザを取得することで「オーストラリアに無条件で滞在できる」という権利が得られます。

これまでは何かの仕事をするか学生として学校に通う必要がありましたが、永住ビザ取得によって何もしていなくてもオーストラリアに滞在できる、つまり移住できるようになります。

そのほか、健康保険に加入できることも大きなメリットです。オーストラリアの医療費は高額なので負担金の少ない健康保険の加入は安心できます。

なお、将来的に独立を考えている方は、「個人事業の立ち上げ」ができるようになります。

オーストラリア永住ビザのデメリット

  • 5年ごとに永住権の更新が必要
  • 永住権保持のため5年のうち2年間の滞在が必要

オーストラリアの永住ビザは「5年ごとの更新」が必要で、「5年のうち2年間はオーストラリアに滞在」している必要があります。

一見、当然のことでデメリットではない気がしますが、これは永住ビザを取得後は、日本で長期就職・滞在はできないということです。

マイスター
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ある程度の基盤をオーストラリアに置かなくては永住ビザを維持できません。

例えば、「家族の介護で日本に戻らなくてはいけない」とか、「結婚をして日本で生活したい」などの理由で日本に生活拠点をおく場合は、いつの間にか永住ビザが消滅している可能性があります。

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現実はどう?オーストラリアの移住事情

オーストラリアでは現在、以下のような厳しい移住事情があります。

オーストラリアの移住事情

  • 永住ビザ取得が厳しい現在のオーストラリア
  • 国際留学生でも厳しいオーストラリア移住

永住ビザ取得が厳しい現在のオーストラリア

現在のオーストラリアは永住ビザ取得の審査が厳しいです。オーストラリアへの移住者が少なかった2000年代は比較的簡単に永住ビザを取得できました。

それに伴い、オーストラリア経済は成長しましたが、時代は変わり、現在は移民が増えすぎたため厳しい移民規制がかけられています。

特に中国、インド、韓国系の移民増加は著しく、加えてオーストラリア人の雇用機会まで奪われているため、2017年には移民制限のビザ法改正がありました。

国際留学生でも厳しいオーストラリア移住

オーストラリアの大学を卒業した国際留学生でも、ビジネスビザを取得するのは厳しいです。

経験主義」の海外企業は大学を出ただけでは評価されません。インターンシップや小さな企業で仕事の経験を積み、数年かけてキャリアアップしていく必要があります。

マイスター
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日本のような新卒採用制度は恵まれていると言えます。

なおかつ、卒業ビザ(大学卒業後2年間滞在可能)に切り替えた後は、ビジネスビザのスポンサーを見つけなくてはいけません。なので現地の学生よりもハードルは高いです。

実際、日本人留学生の多くは日本に帰国して就職活動をしているようです。(もしくはオンラインで就職活動)

それでも海外にいるので気軽に面接には行けないですし、オーストラリアの卒業は9月で日本と半年間のラグが生じるため苦労は多いです。

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オーストラリア移住のデメリット

オーストラリアへの移住を考えている方は、デメリットもしっかりと理解すべきです。

移住のデメリット|高額な申請費用の支払い

まずは、高額な申請費用の支払いです。

ビジネスビザと永住ビザの申請費用に加え、学校費用も合わせたら200万円以上の出費です。

ほとんどは、仕事で得たお給料から費用が天引きされます。なので、「働いても働いてもお金がない」という方もいます。

移住のデメリット|永住ビザまで長い期間が必要

ビジネスビザから永住ビザ取得までは、最低でも3年以上かかります。それでいて、取得できる保証はありません

マイスター
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その間にさらに厳しい法改正もあり得ます。

移住のデメリット|途中でリタイアしにくい

永住ビザ取得のためには、高額な申請費用や学校費用が必要で、支払ったあとは、途中でリタイアしにくいです。

マイスター
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始めたら後戻りできないと覚悟を決めるべきです。

なおかつ、長期の海外生活でストレスに感じる場面もたくさんあります。それも事前に理解しておくべきです。詳しくは以下の記事で解説しています。

移住のデメリット|永住ビザ取得後の職業選択

永住ビザ取得後にどのような仕事をしたいのか、具体的な目標が必要です。

日本のような終身雇用制度のないオーストラリアでは、ビザをサポートしてくれた会社で定年まで過ごすのは難しいと思います。

明確な目的を持って永住権取得を目指しましょう。

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自分でビジネスを立ち上げようとする方も多いです。

これからのオーストラリア移住は難しい

オーストラリアはすでに多くの海外移住者を受け入れていた過去があり、現在は移民を制限している国です。

なので、これから新規参入でオーストラリア移住を狙うのは難しいと考えられます。

英語圏でいえばまだニュージーランドは永住ビザが取りやすいそうです。オーストラリアをあきらめてニュージーランドで永住ビザ取得を目指す方もいます。

観光ビザで3か月滞在

オーストラリアには観光ビザでも3か月滞在することができます。

移住をしなくても、「たまに海外生活をしたい」とか「ノマドワークができる」なら永住ビザは必要ないです。

【まとめ】後悔しないオーストラリア移住計画を

オーストラリアへの長期移住に際し、なぜ永住ビザが必要なのかは冷静に考えた方が良いです。

「日本が生きにくいから」とか「オーストラリアは住みやすいから」などの理由では弱いです。「ここで起業するんだ!」くらいの目標が必要です。

絶対的な目標がないと途中で気持ちが揺らぎます。揺らいでも後戻りできないかもしれません。そして、永住ビザにこだわりすぎて迷走することもあり得ます。

長期にわたる計画です。本当に必要なのか、本当に移住したいのか冷静に判断してください。

なお、海外移住に関してはまず『留学エージェント』を利用して最新情報を入手しましょう。移住条件は国によって様々で、頻繁に改正も行われます。

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